赤ちゃんとママの相互作用とは。
赤ちゃんが親を育ててる? /相互作用
赤ちゃんがママに対して、実は様々な働きかけをしているということを、先に述べました。
では、親として、赤ちゃんにどのように接していけばよいのでしょうか。
あなたは、赤ちゃんが先ほどのように「ニコッ」と笑いかけてくれたとき、どのように反応しますか?
殆どの方は、自分も「ニコッ」と笑い返したり、抱っこしたりなどあやしてあげるのではないでしょうか。
実は、それが大切なのです。
赤ちゃんの行動に対して反応を返す、またはあなたがあやしてあげる事で赤ちゃんが心地よさを感じ「エンジェルスマイル」「3ヶ月微笑」だけでなく意識的に笑顔を返すようになる、それを「相互作用」といい、赤ちゃんとママがお互いに影響し合うと考えられています。
初めは、赤ちゃんは親に「依存」するだけの存在だと考えられていました。
しかし、ボウルヴィは「誕生の瞬間から略奪や遺棄からの保護を求めて盛んに働きかけ、それに応答する母親との間に活発な相互作用が展開される。このような相互作用の積み重ねを通して乳児の母親への愛着が形成される。」と仮定し、「依存」という用語を用いずに「愛着(アタッチメント/attachment)」という概念で人間の母子の関係を説明しました。
(子どもが抱く愛着を、そのまま愛着(attachment)という言葉で表現し、母親が抱く愛着を、母性的愛着(マターナル・アタッチメント/maternal attachment)と表現することも。)
また、ボウルビィはあらゆる発達のためには愛情的経験や働きかけがとても重要で、初期に母性的養育を喪失すると、情緒、知能、性格などの発達に障害を生じやすいとして母性剥奪(マターナル・デプリベーション)を提唱しました。
(※これが、その後の3歳児神話(3歳までは母親が育児をするべきだ)へとつながります)